使徒覚醒編 オッサン教
オッサン「じゃあ最後。オッサン教」
マスター「自分で教祖をやるのか」
オッサン「俺には俺の哲学がある」
おねーさん「聞いてみるにゃ」
オッサン「よし」
少し考えた。
オッサン「気になったことは考える」
マスター「それで?」
オッサン「言葉の意味が気になったら考える。評価の基準が気になったら考える。問題の立て方がおかしいと思ったら、そこから考える」
おねーさん「はいにゃ」
オッサン「結論が出ても、なんか引っ掛かったらまた考える」
マスター「それで?」
オッサン「……以上」
マスター「教義は?」
オッサン「今言っただろ」
おねーさん「全部、オッサンが普段やってることにゃ」
オッサン「そうだけど」
マスター「それに従うと、どう生きることになるんだ」
オッサン「どうって?」
マスター「何を目指す」
オッサン「自分で決めろよ」
おねーさん「何を大切にすればいいにゃ?」
オッサン「それも自分で決めればいいだろ」
マスター「どう生きるべきだ」
オッサン「知らん。好きに生きろ」
少し沈黙した。
おねーさん「何も教えてないにゃ」
オッサン「考え方は教えてるだろ」
マスター「その考え方に従う必要は?」
オッサン「別にない」
おねーさん「他人に勧めるにゃ?」
オッサン「勧めない」
マスター「じゃあ、誰のための教えだ」
オッサン「……俺?」
おねーさん「それ、教義じゃなくて習慣じゃないかにゃ」
オッサン「哲学だよ」
マスター「何のための哲学だ」
オッサン「だから、気になったことを考えるための――」
マスター「なぜ考える」
オッサン「気になるから」
おねーさん「役に立たなくてもにゃ?」
オッサン「考える」
マスター「答えが出なくても?」
オッサン「考える」
おねーさん「なんでにゃ?」
オッサン「面白いから」
少し沈黙した。
マスター「趣味だな」
オッサン「……趣味だな」
おねーさん「オッサン教じゃなかったにゃ」
オッサン「じゃあ何なんだよ」
おねーさん「オッサンの趣味にゃ」
オッサン「……」
おねーさん「信者一名にゃ」
マスター「信者じゃない。本人だ」
オッサン「教祖もいなくなったじゃねえか」
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